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どうしても、仮面ライダーになりたい男

どうしても、仮面ライダーになりたい男

仮面 と作品_1


1年程前、移動中の車で息子と仮面ライダーの変身ベルトの話しになった。
何を根拠にしたのか自信たっぷりに、変身ベルトを父かサンタが買ってくれると話していた。
そういった態度は見逃せない、はっきりと『うちは買わないよ。』と告げた。
サンタも難しいだろうと話しを足しておいた。
ハンドルを握り車を走らせていると、この世の終わり、
ための長〜いすすり泣きが背中から聞こえてきた。。
この泣き方は始めてだった。
あまりの落ち込みように私もブルーになった。

我が家では『 買うのではなく、作る。』というスローガンがあった。
幼く言葉がまだまだの息子が、
『かわなぃよね〜、、くちゅる〜。』
と言って何やらゴソゴソ切ったり貼ったりしていた。

あの日以来、どうしても仮面ライダーになりたい息子はベルトや武器を作り始めた。。

私も泣かした手前、時間があれば、手伝った。

鰻のタレのボトルをベルトに見立てたのは息子、
その感じにあわせて100均で空色の旅行鞄用のベルトを買ってきて縫い付け担当は父。
変身ベルトが動くようにダンボールに、ネジやナットを締めてみたり、木を削ってみたり、、
言われるままに一緒にやった。

トイレットペーパーの芯やティッシュボックス、父ちゃんが吞み干したワインの箱で、
武器や車を作りまくり、部屋の端にやまのように積上っていった。

ある日、とうとう仮面も作っていた。
初期のものは夏祭りのお面に似せたものだったが、
すっぽり被るタイプを見たときは笑った。
もくもくと黙って一人で作り、突然被って現れた。

子供が作ることを止めないように、、と、
部屋がゴミ屋敷にならないように、、と、

我が家では彼の作品を写真に撮ることにした。
撮り終わったモノで遊びながらクタクタになったものから随時処分している。
絵など保存しやすいものは、厳選しながらも極力、現物を残す努力も続けている。

私も幼い頃、変身ベルトがほしかったが、買ってもらえなかった。
息子の残念な気持ちはよ〜く分かる。
がしかし、買うのは一瞬。
最初から完成したもので遊んでみても、それは遊ばれているだけだ。
消費に消費される。

欲しいものが無い。。無いから欲しい。。
そんな気持ちでもって作るからいい。

こうなって、こんな機能がほしい、、と想像して、
なかなか、難しいが完璧でなくとも自分で作ったものはいいと思う。
又、改良して次には違うやり方で試してみる。。

そうっやって遊びながら学ぶことは多い。

ライダーになれるその日まで頑張るんだ、
戦え! トゥォ〜!! 変身!

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