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浅草カオス

浅草カオス

ASAKUSA CHAOS  Photo ©Mori Kohda
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リオが終わり、曇天の空の下、出番待ちの浅草へ。

30年前の浅草はこんな賑わいではなかった。。
フランス座の付近では昼間から酔いつぶれた人が、だだっ広い路上に、
ポツん、ポツんところがっていた。
おっかなくて歩くことも躊躇した。
あれは、たまたまだったのだろうか?

久しぶりの花屋敷、
花嫁衣装の幽霊がお出迎え。
三味線を奏でる芸達者なアイドルを、
オタクが一人、熱く叫びながら応援していた。。
結婚式の後だろうか、引き出物片手の若い男だけのグループ。
ガタガタと建物スレスレを走り抜けるローラーコースター。
大きめなオレンジ色のカブトムシは何かと思ったら、虫供養塔だった。
園の外には大きな荷物を持って右往左往する外国人。
廃れて、もうぐちゃぐちゃにツタが絡まった温泉施設のビル。
過剰な装飾のお寺さん。
熱心に頭に煙をかけ続けている少女。。
あの世行き宇宙エレベータのような不気味な空木塔は、
古いもので混沌とした街の景色に超近代違和感のアクセントとなった。
まるで、街ぐるみの秘宝館。。
撮りたいものが沢山あった。

映画『異人達との夏』(大林宣彦監督)此処浅草は黄泉のくにの設定だった、、
主人公(風間杜夫)が幼いときに亡くした両親の幽霊(鶴太郎と秋吉久美子)に会う為に、
この地へ訪れる。その度に徐々に段々と顔や体が、、、、。。
隣人の女性(名取裕子)に出会うことで、、。
虚実が分からなくなる黄泉とこの世を行き来する展開。

気を付けよう。。

私は数年前、映画の舞台になった、
あの主人公のマンションの部屋に住んでいたことがあった。
これは実話だ。。
風呂無しアパートから抜け出して、やっとの思いで借りたマンション。
大家さんへご挨拶に伺うと、

『 貴方の借りた部屋はね、映画の撮影があったのよ、建ったばかりのときにね。』

うる覚えのタイトルを聞き出して、即レンタルビデオ店へ、、。
自分の住んでいる部屋が出てくる映画をその部屋で見た、、、
テレビの箱の中にこの部屋が入っていた、、。
部屋はよく見るとセットの部分と、窓から外を覗くシーンなど、
うちからの角度もあったように記憶している。
元々、虚実の境が分からぬ映画に複雑なもう一層が足された。
実際の空間と映像の境が何とも言えない。
映画に入りにくいような、入りすぎているような。。

お化けが正体を晒すシーンは恐ろしすぎて、
ゾワゾワッとした鳥肌がマックスに。

本当に、この部屋にいるな?
映画が終わってからの余韻がなが〜かった。

脱線したが、、。
浅草とあの部屋も、又撮ってみたいなと思う。




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