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イエラマリ展と大仏とバッティングセンター

イエラマリ展と大仏とバッティングセンター

IELA MARI展


金曜日に板橋区立美術館『イエラ・マリ展』(字の無い絵本の世界)に伺いました。
この作品群は私が産まれた頃に誕生していました。
当時、文字の無い絵本は奇抜すぎて本が売れなかったとありました。
テレビから流される洪水のような画像に対抗して、自然を題材にじっくりと描写する絵のみで表現。
人々の感心がいかなかったのは経済成長やテクノロジーの進歩にのめり込んでいたからでしょうか。

四季が危うくなり、PCを介さないものが無くなりつつある現代の方が、
この絵を見る姿勢ができているように思えました。
シンプルな構成で繊細かつ緻密な描写。
鳥の羽の毛一本一本の方向を一筆一筆、舐めるように実直に描いていることを、
なぞって見ていると、果ての無い修行のようでクラっときてしまいました。

静けさが張りつめた原画が持つ独特の空気感の中、書き直しの跡が見えたりすると、
意外と身近に感じてしまい、ちょっとホットした気分になったり、、。
大胆な発想の転換が現れたコラージュによる修正はその時の現場のにおいがプンプンしていました。

あまり大きな美術館では無いけれど、ゆっくりと展示が見れて濃密な時間を過すことができました。
展示は今月の12日(祝日会館)迄です。残り2日。
残念ながら展示を見れない場合でも絵本は現在でも入手可能です。


新年早々申し訳ないのですが、
展示を見ている途中、トイレに行って驚きました。

マルセルデュシャンの作品『泉』に使用した便器がそこにあったのです。(写真控えめに上記掲載)

偽名のサインまで使いデュシャンと名乗らずレディーメイド(既製品)少年用小便器の有用性が失われることを目的とした『泉』という名の作品、、。

それを有用性にわざわざ戻し、、。
泉ではなくトイレが使用可能なトイレに、、。
上部に取り付けた鏡をご覧頂くと泉になりますという再現サービス付き。

あまりに有名な作品、同型の便器にオブジェとして、これがあれか〜と感心しつつ、
美術の歴史になっているそれに、あれはできないと小心者であることが確定の我が身を嘆き。。
又、その場があまりによくありがちなトイレという環境にノーガードでボディーを喰らう感じ、、。
なんともブラックな刺激、、仕掛け?。
この美術館が癖になりそうです。

チ〜〜ン。ナ〜〜ム。。(写真後半に続く)


東京大仏

写真©幸田森


美術館を出てからもなかなか、。
ちょっと、乾き気味のちょぼちょぼな瀧を眺め身を清めてから、
歩いてすぐ近くの東京大仏に新年のご挨拶。
奈良、鎌倉につぐ第3位の大きさを誇る。。(奥ゆかしいこの順位。)
しかも東京と名のつく大仏にグッときます。
お足下の何やら色っぽい仏さまに気を惹かれつつ、
お隣の植物園もブラブラ、
今回は冬の為、植物は今ひとつでしたが、
万葉集の和歌に会わせて植栽を施すエリアなど、春にリベンジ期待大。

そして、お寺の向かいというロケーションにちょっと違和感を感じつつ、
バッティングセンターでフルスイング。。
息子に父の背中を見せつけておきました。
ヒット、チョロチョロ数本でしたが、、、。

都内では珍しくアップダウンのあるこの地域一帯がコンパクトなワンダーランドになっていました。

こんな年明けを迎えておりますが、
皆様、本年もどうか一つ宜しくお願い申し上げます。

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